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然るに寛保二年に正明が病んでまさに歿せんとする時、その子独美どくびは僅わずかに九歳であった。正明は法を弟槙本坊詮応まきもとぼうせんおうに伝えて置いて瞑めいした。そのうち独美は人と成って、詮応に学んで父祖の法を得た。宝暦十二年独美は母を奉じて安芸国あきのくに厳島いつくしまに遷った。厳島に疱瘡が盛さかんに流行したからである。安永二年に母が亡くなって、六年に独美は大阪に往ゆき、西堀江にしほりえ隆平橋りゅうへいばしの畔ほとりに住んだ。この時独美は四十四歳であった。
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