仕事の出来るインテリ痴女

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仕事の出来るインテリ痴女捨テラレタ海。と書かれてある。相手はへへへへへと笑った。
私はまた元のもくあみだ。胸にエプロンをかけながら二階の窓をあけに行くと、遠い向うに薄い富士山が見えた。あああの山の下を私は幾度か不幸な思いをして行き返りした事である。でもたとえ小さな旅でも、二日の外房州のあの寥々りょうりょうたる風景は、私の魂も体も汚れのとれた美しいものにしてくれた。野中の一本杉の私は、せめてこんな楽しみでもなければやりきれない。明日から紅葉デーで、私達は狂人のような真紅な着物のおそろいだそうである。都会の人間はあとからあとから、よくもこんなはずかしくもない、コッケイな趣向を思いつくものだと思う。又新らしい女が来ている。今晩もお面のように白粉おしろいをつけて、二重な笑いでごまかしか……うきよとはよくも云い当てしものかな――。留守中、母から、さらしの襦袢が二枚送って来ていた。
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