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「名は云えない」と甲斐は繰り返した、「その人は松山を呼んで、酒井侯と一ノ関との密約を告げたうえ、残った三十万石のうち十万石を誰、五万石を誰と、伊達家の一門一家に属する数人の名をあげ、これらに分与される約束ができているようだから、その人たちにも警戒を怠らぬがよい、と忠告されたそうだ」
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