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仕事が終ると、皆は「糞壺」の中へ順々に入り込んできた。手や足は大根のように冷えて、感覚なく身体についていた。皆は蚕のように、各※(二の字点、1-2-22)の棚の中に入ってしまうと、誰も一口も口をきくものがいなかった。ゴロリ横になって、鉄の支柱につかまった。船は、背に食いついている虻あぶを追払う馬のように、身体をヤケに振っている。漁夫はあてのない視線を白ペンキが黄色に煤すすけた天井にやったり、殆ほとんど海の中に入りッ切りになっている青黒い円窓にやったり……中には、呆ほおけたようにキョトンと口を半開きにしているものもいた。誰も、何も考えていなかった。漠然とした不安な自覚が、皆を不機嫌にだまらせていた。
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