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抽斎は勤王家ではあったが、攘夷家ではなかった。初め抽斎は西洋嫌ぎらいで、攘夷に耳を傾かたぶけかねぬ人であったが、前にいったとおりに、安積艮斎あさかごんさいの書を読んで悟る所があった。そして窃ひそかに漢訳の博物窮理の書を閲けみし、ますます洋学の廃すべからざることを知った。当時の洋学は主に蘭学であった。嗣子の保さんに蘭語を学ばせることを遺言したのはこれがためである。
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