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「ハハハ……、ところが、鎧の中にはなんにもいやしないのさ。きみはまだ気がつかないのかね。よし、それじゃあ、ひとつぼくが声のぬしを見せてあげよう。」明智はみょうなことを言いながら、もう、なんの身がまえもせず、すばやく鎧のそばに近づいて、いきなり、その兜をはねのけました。兜はまるで首を切られでもしたように、コロコロと床の上をころがりましたが、そのあとには何もないことがわかりました。つまり鎧は首なしの胴体ばかりで、やっぱり笑いつづけているのです。お化けです。首がなくても声の出る化けものです。明智はそれにかまわず、こんどは鎧の胴をだくようにして、すっぽりと上にぬきとりました。「ごらん。声のぬしは、ここにいるんだよ。」明智の指さすところを見ますと、今ぬきとった鎧の胴のあとに、ああ、なんということでしょう。小型のテープ・レコーダーがくくりつけられ、テープが、グルグルまわっていたではありませんか。
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