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「浪さん、なぜ今日に限ってそんな事をいうのかい。だいじょうぶなおる。なおると医師いしゃもいうじゃアないか。ねエ浪さん、そうじゃないか。そらア母おっかさんはその病気で――か知らんが、浪さんはまだ二十はたちにもならんじゃないか。それに初期だから、どんな事があったってなおるよ。ごらんな、それ内うちの親類の大河原おおかわら、ね、あれは右の肺がなくなッて、医者が匙さじをなげてから、まだ十五年も生きてるじゃないか。ぜひなおるという精神がありさえすりアきっとなおる。なおらんというのは浪さんが僕を愛せんからだ。愛するならきっとなおるはずだ。なおらずにこれをどうするかい」
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