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――学校に居る間は寄宿舎に這入っていましたが、土曜の晩から日曜へかけてはキット直方へ帰って来ました。休暇の間もずっと家うちに居て毎朝すこし早く起きて母の手伝てつだいをしたり何かしましたが、その代り夜は九時か十時頃に寝るのでした。母はずいぶん気の強い女で、人気にんきの悪い直方に住んでいながら、僕の居ない時はたった一人でこの室へやに寝るのでしたが「朝は八時半頃からボツボツ生徒が来るし、夜は十一時頃まで休む間もないから、ちっとも淋しいとは思わない。勉強の忙せわしい時なぞは無理に帰って来なくてもいいよ」なぞとよく云っておりました。
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