av無修正胸(いつかは、いちど)貧しい私たちの粗末な家へ
伊沢柏軒はこの年三月に二百俵三十人扶持の奥医師にせられて、中橋埋地からお玉が池に居を移した。この時新宅の祝宴に招かれた保さんが種々の事を記憶している。柏軒の四女やすは保さんの姉水木みきと長唄の「老松おいまつ」を歌った。柴田常庵しばたじょうあんという肥え太った医師は、越中褌えっちゅうふんどし一つを身に着けたばかりで、「棚の達磨だるま」を踊った。そして宴が散じて帰る途中で、保さんは陣幕久五郎じんまくひさごろうが小柳平助こやなぎへいすけに負けた話を聞いた。
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