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ふと通風口の方から、一瞬だけ光が漏れ、すぐ消える。続いて油が燃え、金属が熱せられるきつい匂い。誰か隣の部屋で手提げ角灯ランタンに火をつけたのだ。静かに人の動く気配がする。それもまもなく静まり、あとはただきつい匂いだけが残る。半時間のあいだ、耳を澄ませる。唐突に別の物音が聞こてくる。ごく柔らかな、穏やかな、さやさやと薬缶から湯気が噴き出すような、かすかな音。聞こえたと思うやその刹那、ホームズが寝台から飛び上がり、マッチを擦り、引き綱に手の杖で一閃を食らわせる。
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