矢口不倫

矢口不倫
矢口不倫すべてを載せて青むなり。血と匂いを持たぬ蝸牛の世界
とにかくに彼らが平地の村から、移住した者の末ではないことは、自他ともに認めているのです。これと大昔の山人との関係は不明ながら、山の信仰には深い根を持っています。そこでこの意味において、今一応考えてみる必要があると思うのは、相州箱根・三州鳳来寺、近江の伊吹山・上州の榛名山、出羽の羽黒・紀州の熊野、さては加賀の白山等に伝わる開山の仙人の事蹟であります。白山の泰澄大師たいちょうだいしなどは、奈良の仏法とは系統が別であるそうで、近ごろ前田慧雲師はこれを南洋系の仏教と申されましたが、自分はいまだその根拠のいずれにあるかを知らぬのであります。とにかくに今ある山伏道も、溯さかのぼって聖宝僧正以前になりますと、教義も作法もともに甚だしく不明になり、ことに始祖という役小角えんのおづのに至っては、これを仏教の教徒と認めることすら決して容易ではないのです。仙術すなわち山人の道と名づくるものが、別に存在していたという推測も、なお同様に成立つだけの余地があるのであります。
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道三はかぶりを振って、「もうだめだ、早く早く、下を這はえ、立ってるとむせるぞ、下を這って……這はって逃げろ」「どうしてって、入り口からはいってきたのさ。それがどうかしたのかね。」明智はさもゆかいらしく、またニコニコと笑いました。矢口不倫林檎料理のなつかしさよ。森閑とした五月の朝。
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