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抽斎は『老子』を尊崇そんそうせんがために、先ずこれをヂスクレヂイに陥おとしいれた仙術を、道教の畛域しんいき外に逐おうことを謀はかった。これは早く清しんの方維甸ほういでんが嘉慶板かけいばんの『抱朴子ほうぼくし』に序して弁じた所である。さてこの洗冤せんえんを行おこなった後のちにこういっている。「老子の道は孔子と異なるに似たれども、その帰する所は一意なり。不患人不己知ひとのおのれをしらざるをうれえず及曾子そうしの有若無あれどもなきがごとく実若虚じつなれどもきょなるがごとしなどと云いへる、皆老子の意に近し。且かつ自然と云ふこと、万事にわたりて然らざることを得ず。(中略)又仏家ぶっかに漠然まくねんに帰すると云ふことあり。是これ空くうに体する大乗の教おしえなり。自然と云ふより一層あとなき言ことなり。その小乗の教は一切の事皆式に依りて行へとなり。孔子の道も孝悌こうてい仁義じんぎより初めて諸礼法は仏家の小乗なり。その一以貫之いつもってこれをつらぬくは此教を一にして執中しっちゅうに至り初て仏家大乗の一場いちじょうに至る。執中以上を語れば、孔子釈子同じ事なり」といっている。
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