口内射精溢れる「これは」「……ここは……九州大学……」
次から次から商売を替えて、一つの商売に根気のないと云う事が、義父と母を焦々いらいらさせているのであろう。十二円の家賃が始めから払えもしないで、毎日鼻つきあわせてごたごたしている。第一、まともに家なぞ借りたがるよりも、田舎へ帰って、木賃宿で自炊生活をして、二人で気楽に暮した方がよさそうに思える。折角、どうにか、私が私一人の暮しに落ちつきかけると、二人は押しかけて来て、いつまでも同じ事のくりかえしなのである。東京で別れたところで、お義父さんはさしずめその日から困るンじゃからのうと、また、ぽつりと母が云う。私は煎りついて臭くなってきた鍋を台所へ持って行った。母は呆気あっけにとられている。何をさせても無駄づくりみたいな母の料理が気に入らない。私は火鉢のかっかっと熾おこった火に灰をかぶせて、瀬戸引きのやかんをかける。
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