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渋江氏の勤王はその源委げんいを詳つまびらかにしない。しかし抽斎の父允成に至って、師柴野栗山しばのりつざんに啓発せられたことは疑を容いれない。允成が栗山に従学した年月は明あきらかでないが、栗山が五十三歳で幕府の召めしに応じて江戸に入いった天明八年には、允成が丁度二十五歳になっていた。家督してから四年の後のちである。允成が栗山の門に入ったのは、恐らくはその後ご久しきを経ざる間の事であっただろう。これは栗山が文化四年十二月朔さくに七十二歳で歿したとして推算したものである。
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