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一年半ほどして父の雄之丞が亡くなり、その翌年の夏に、母も烈しい痢病で死んだ。そのときのおいちの歎きようは異常であった。こんなにも母を慕っていたのかと、高雄が眼をみはるほど歎き悲しんだ。……あとで思うと、そのときおいちは身ごもっていたので、そんなことも影響したのかもしれない。そうしてそれを機縁のように、おいちは初めて高雄に心をよせてきた。性質もしだいに明るくなり、家事のとりまわしもきびきびするようになった。
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