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「しかも筑前守は、また来る年にも、各※(二の字点、1-2-22)の血ぶるいを励まし、いよいよ剣槍を研とぐべしと叱咤するだろう。これ決して、筑前が求めるに非ず、信長公が強しいるのでもない。天地の命だ、いわばわれらみな悉ことごとくこの世この国の奉公人だ、信長公はただその奉行におわし、秀吉はそのお手先の一人たり。いま筑前その任をおびて、この中国に軍をすすめ、毛利を討つも、毛利にして、時勢にあきらかなれば、抗し難きここの理に目をみひらき、旗を巻いて、われらに合体がったいして来るべきだが、かなしいかな元就もとなり以来の毛利は、保守、排他、旧態固執きゅうたいこしつ、その国政は一毛利家の家計にとどまり、その奉じるところすべて私業に過ぎない。――年明くれば早速にも、わが中国陣はふたたび合戦を展開しよう。彼も名だたる強大な武門、侮あなどり難いものはあるが、彼は私業の兵、われは世業の軍、勝つことは決まっている。必勝の進軍、間近し。初春はる三箇日さんがにちは、大いに飲み、大いに心胆を養っておくがよろしい」
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