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抽斎歿後の第二十九年は明治二十年である。保は一月二十七日に静岡で発行している『東海暁鐘ぎょうしょう新報』の主筆になった。英学校の職は故もとの如くである。『暁鐘新報』は自由党の機関で、前島豊太郎まえじまとよたろうという人を社主としていた。五年前ぜんに禁獄三年、罰金九百円に処せられて、世の耳目じもくを驚おどろかした人で、天保六年の生うまれであるから、五十三歳になっていた。次で保は七月一日に静岡高等英華えいか学校に聘へいせられ、九月十五日にまた静岡文武館の嘱託ぞくたくを受けて、英語を生徒に授けた。
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