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十三日の昧爽まいそうに、勝久は森田町の勝四郎が家へ手紙を遣った。「定めし御聞込おんききこみの事とは存じ候そうらへども、杵屋御おん家元様は御ご死去被遊候あそばされそろ。夫それに付つき私共は今日こんにち午後四時御ご同所に相寄候事あいよりそろことに御坐候。此この際御おん前様御心底は奈何いかがに候哉や。私存じ候には、同刻御自身の思召おぼしめしにて馬喰町へ御出被成候方宜敷おんいでなされそろかたよろしく候様存じ候。田原町たわらちょうへ一寸ちょっと御立寄被成候おんたちよりなされそうろうて御出被成度おんいでなされたく存じ候。さ候はゞ及ばずながら奈何様いかようにも御ご都合宜敷様可致候いたすべくそろ。先まずは右申入もうしいれ候。」田原町とは勝四郎に亜つぐ二番弟子勝治郎の家をいったのである。勝治郎は昨今病のために引き籠こもって、杵勝同窓会をも脱ぬけている。
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