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彼が案じていたとおり、やがて富塚内蔵允がその問題をとりあげ、死罪には反対である、と云いだした。しかしすぐに、柴田外記がそれをしりぞけた。追放という旧科を秘して、城下へ戻っただけでも罪は軽くない。そのうえ江戸邸の中に住み、幼君に謁えっし、盃までもらったということは、主家の仕置を無視するばかりでなく嘲弄ちょうろうするに等しい。これを重科にしなければ、仕置の威信が失われてしまう、と外記は激しい調子で云った。富塚にはそれを反駁はんばくするだけの、根拠も熱意もなかったとみえ、すなおに外記の説を肯定した。
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