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「せっかくあなた真面目に聞きに行った水島の事も滅茶滅茶めちゃめちゃになってしまいました。私わたしゃ剛腹ごうはらで忌々いまいましくって――それでも義理は義理でさあ、人のうちへ物を聞きに行って知らん顔の半兵衛もあんまりですから、後あとで車夫にビールを一ダース持たせてやったんです。ところがあなたどうでしょう。こんなものを受取る理由がない、持って帰れって云うんだそうで。いえ御礼だから、どうか御取り下さいって車夫が云ったら――悪にくいじゃあありませんか、俺はジャムは毎日舐なめるがビールのような苦にがい者は飲んだ事がないって、ふいと奥へ這入はいってしまったって――言い草に事を欠いて、まあどうでしょう、失礼じゃありませんか」
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