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彼はそれを案じた。だが思ったより心は穏やかで、夕餉ゆうげも平生のとおり大助といっしょに摂とった。妻のようすにも変ったところはみえなかった。却かえって明るく元気なふうでさえあった。……大助は半月ほどまえから自分で喰べるようになったが、まだ匙さじが自由に使えないので、顔じゅうを飯粒だらけにし、口へ入れるよりこぼすほうが多かった。へたに手を出すと怒るので、うまくだましだまし介添をしてやるのだが、顔に付いたのを取ったりこぼしたのを拾ったりする妻のようすは、若い母親の満足と喜びにあふれているように思えた。
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